あかぎれが痛い

2019年に東京→仙台に移住した Web 系エンジニアが、私自身の趣味や生活について気づいたことを共有していく場所です。現在は子育てネタ中心に書いてます。旅行ネタは、子育て繁忙期が終わるまでお休みです。

未就学児が入院した際の付き添いルールと、アフターコロナになりきれない病院の面会受け入れ態勢の食い合わせの悪さについて

沖縄家族旅行の直前に熱を出した息子が、今年は体調を崩してしまい、入院した。幸い大事には至らず、すでに退院している。が、小さい子が入院となると、想像以上に大変なことになった。特に、コロナ対応が現在も実施されていることが困難の本質のように感じた。その時の経験を記しておく。

akagire.hatenablog.com

入院までの流れ

自分がルーティーンで息子と添い寝をしていた金曜日の深夜1時に、息子が異様な様子で目を覚ました。泣くわけでもなく、ただひたすら咳き込み、目をずっと開けたままである。検温すると38℃。子供の熱としては高くないが、様子がおかしい。

夜中のうちからかかりつけ医(といっても風邪を引いた時に使っている近所のクリニック)に予約を入れたものの、最速で空いていたのは17時。それまでは騙し騙し仕事をしながら様子を見ようと妻と相談して決めた。

ところが、11時に昼食を与えたら嘔吐。その後、何も飲まない食べない状態になった。これはマズいんじゃないかと判断し、まずは予約したクリニックに電話し、症状を説明し時間を変えられないか相談。だが、結果は予約が一杯なので変更はできない、急ぎであれば別なクリニックを探して欲しいと言われる。会社に離席の連絡をして、予約なしで行けるちょっと遠くにある別の病院に、診てもらえるか電話で確認したところ、午前の診察ギリギリなので、時間内に受付できれば診ることができるという返事をもらえたので、車で一走りして病院へ。

長時間待つことを覚悟していたが、受付時間ギリギリだったこともあってか、待合室には誰もおらず、連絡していたこともあってすぐに受診となった。

医師が聴診器で胸の音を聞いた瞬間「すぐに大きい病院へ」と伝えられる。多分入院になるから、とのことで、自宅から近い病院宛の紹介状を用意された(後々述べるが、これはかなりナイスなアシストだったと思う)。

大きい病院に着いたのは診察時間外だったが、連絡がいっているようで、救急扱いで受付後にすぐ受診となった。そして医師から予想通り、「入院してしっかり治しましょう」と言われ、入院が確定。その後、点滴の管を繋いだ息子を宥めながら書類への記入。それが済んだら、渡された入院の手引きを読んで、必要なものの準備を妻にLINEで連絡して依頼した。ここまで、子供の嘔吐から2時間足らず。

乳幼児入院が始まった

乳幼児の入院では、保護者の付き添いが求められる。病室に一人にさせたら寂しくてずっと泣いているだろうからそれは当たり前だろうし、息子の保険を選ぶ時に入院について調べた際に読んでいたので、それは覚悟していた。ただ、それはあくまでコロナ前の情報。コロナを経て、いろいろなことに気を遣うことになったため、付き添いは1人まで、面会は15分までという制限がついた。これが思いの外きびしい。

妻と私で交代で付き添うことになったが、荷物の受け渡しも一苦労となった。面会時間内に荷解きと翌日の段取りを決めようとしていると、看護師がやってきて「面会は15分以内でお願いしてまして…」とどちらかの退出を促されてしまった。

翌日からは日替わりで妻と交代。iCloudのリマインダーを駆使して必要物品をリストアップし、買い出しして病院に届けるという流れができた。ちなみに私は大型リリース直前という仕事のクリティカルタイミングだったので、病院の中でリモートワークをすることになった。

予想外に大変だったこと

付き添いベッドが硬すぎる

一晩中、子供の横で寝るための付き添い用ベッドがあまりにも硬い。でも調べてみると「あるだけマシ」という意見が多くて、これでも恵まれているらしい。ただ、持っているならキャンプとかで使う銀マットみたいなクッションを追加で敷くのを勧めたい。

付き添い交換と面会の微妙な線引き

荷物の受け渡しや着替えの交換で手間取っていると、あっという間に面会時間が終了する。ぐずる子どもを二人であやそうとしても、「もう時間です」と言われる厳しさがある。

子どもを一人にできない問題

2歳児を病室に一人にはできない。これが食事や排泄などの生命維持のための行動すら難しくする。私は結局病室で食べたが、ルール上はやってはダメだったみたいだ。食事の調達も、付き添い交換のタイミングで病院内のコンビニに行ってもらう必要があった。朝食も前日に買っておかないと手に入らないという罠である。

リモートワークの両面性

フルリモートで働いているので病室からでも仕事ができるのは助かった反面、大事な時はそれでも休めないという精神的プレッシャーがあった。メッセージが飛んでくれば返さずにはいられない状況だった。

病院WiFiの不安

干渉を避けるためだと思うが、病院のWiFiは5GHzのみ対応。なので、アクセスポイントはどこにあるかわからない(まあ大体ナースセンターだろうが)し、距離があるとそこそこ減衰して速度が出ない。今回、病室がナースセンターの目の前だったのでそこまで気にならなかったが、暗号化方式がWPA2 TKIPと少し古く、仕事のセキュリティポリシー的にアウトっぽいものだったので、これは自己判断で私物iPhoneテザリングを使った。

おそらく、WiFiが病院に飛んでるだけでありがたいような気はする。

ギリギリ助かった要素

今回は乗り切れたが、少し条件が違えば破滅していたかもしれないポイントがいくつかあった。

きょうだいがいたら詰む

小学生以下は面会禁止のルールである。もし上の子がいたら、誰が入院してる子供以外の面倒を見るのか問題が発生していたはず。多分、一度付き添いすると決めた親が退院まで無交代で担当することになる。

近場の病院で良かった

紹介される病院が家の近所じゃなかったり、車じゃないといけない場所だったら大変なことになっていた。妻は運転が苦手なので、バスの本数が少ない路線と駅からの距離の問題で相当苦労したはずだ。

フレックス&フルリモートの恩恵とトレードオフ

入院期間が1週間弱だったこともあり、フレックスタイム制で早退・遅刻の調整ができたのは救いだった。もし固定時間勤務だったら、翌月の給料に響く事態になっていただろう。そして何より、フルリモートじゃなかったら、私が担当していたプロジェクトは間違いなく破綻していたと思う(そもそも人もいない中だったんだからリスケ判断して欲しかった)。

アフターコロナと病院環境

世間はアフターコロナになりつつあるが、医療現場はまだまだコロナ体制が続いている。面会制限や付き添い制限は、私たち家族にとって想像以上の負担だった。

今回の経験から、子どもの入院に備えて考えておくべきことがたくさん見えてきた。特に働き方や家族のサポート体制は、いざという時に本当に重要だと痛感している。

高齢者との面会についてはマスコミも取り上げつつあるが、子どもについても取り上げて欲しい、あわよくば、そろそろこの体制の緩和も検討して欲しいと切に願いたい。

www.asahi.com

とりあえず、無事退院できて本当に良かった。